呼吸体操教室に参加してきました(その2)

先日、江東区文化センターで行われた呼吸体操教室に参加してきました。

今回は【呼吸器疾患とフレイル・サルコペニア ~予防のための呼吸筋ストレッチ体操~】というテーマのもと、順天堂東京高齢者医療センター 呼吸器内科 准教授 松野 圭先生から講義と実技をご指導いただきました。

講義の冒頭、松野先生から【わたしたちは1日に何回呼吸をしているでしょうか?】という問いかけがありました。

皆さん想像できますか?
あまり意識しない事ですよね。

一般に、1分間で12~14回(私は15回でした)で、これを1日(24時間)に換算すると、約2万回になります。

結構な数ですよね。


また、次に【息を吸う事(酸素を取り込むこと)と、息を吐く事(二酸化炭素を排出すること)はどちらが大事でしょうか?】という問いかけがありました。

答えは…息を吐くこと。
(『呼吸』が『吸呼』でない所以とも仰っていました)

酸素が少なくなるよりも、二酸化炭素(身体に不要なもの)を吐き出せなくなる方が、息苦しくなったり、吐き出そうとして速い呼吸になってしまいます。

一回の呼吸がゆっくり大きくなれば、回数が減り、省エネにもなりますし、しっかりと二酸化炭素を吐き出せて、酸素を取り入れられるようになります。

一回の呼吸が良いのと悪いのでは、1日に約2万回(呼吸数が減れば少なくなりますが)繰り返されていると考えると、その差は歴然で、断然良い呼吸約2万回の方が身体にとってはいい事です。


わたしたちが生きるために重要な機能(呼吸、心臓、消化器、腎臓など)の中で呼吸は唯一、意識して調節できる機能です。

例えば、不安や怖さがあるとき、速くて浅い呼吸になります。そんな時、ゆっくりと深い呼吸にすることで、安心感を得ることが出来ます。

呼吸は感情とも密接に関わっているんですね。


最後に、呼吸とフレイルの関係もお話されていました。

※【フレイル(frailty フレイルティ)…簡単に言うと加齢による心身の衰えのこと。余談ですが、コロナにより活動量や人との関わりが減ったことによってフレイルが増えたそうです。(コロナフレイル)】

フレイルによる筋力の低下→姿勢維持筋や呼吸筋がうまく働かない→息切れする→動きたくなくなる→さらに筋力低下

といった負の連鎖が起きます。

フレイルの進行を予防する為にも、良い呼吸をする事は大事です。

私も松野先生のご指導のもと、いくつか体操を実践しました。
簡単な体操でカラダが温まり、呼吸のしやすさとリラックスする感覚を味わえました。

体操前15回だった1分間の呼吸回数は、9回まで減りました。

普段当たり前すぎて意識する事のない呼吸ですが、意識して呼吸をコントロールしたり、呼吸筋ストレッチ体操により、呼吸が良くなると心身ともに快適です。


松野先生、大変貴重なお話と実技のご指導ありがとうございました。

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